お水取りの効果や松明の燃えかすを集めるとご利益があるって本当?
お水取りで汲まれた「お香水」、こちらは観音様にお供えするもので、若狭の遠敷明神から贈られたものという伝承があります。
当初の時代から修二会のたびに汲みたしては勤行で使い、また修二会で汲み足す……という繰り返しになっていて、二月堂内陣に納められたお香水は「根本香水」と呼ばれる、修行衆のみが与えられるものとなっています。
しかし一般にも「次第香水」というお香水が授与されますので、お香水が欲しい方はこちらを狙ってみましょう。
次第香水は量に限りがあるため井戸水で割ったものが小瓶に入れられ、二月堂受納所で配られていますので覗いてみてくださいね!
またお水取りの松明は「火の粉を浴びると健康になる」「幸せになる」という言い伝えもあり、このご利益のために燃えカスを護符として集める信者もたくさんいます。
燃えカスですので熱くはなくなっていると思いますが、もしいただく場合はいきなり手を出すのではなく、様子を見ながらにしてくださいね。
ツアーが組まれる程人気の修二会お水取りのみどころ3選!
修二会はこの通りご利益もあり見た目としても厳かで人気の高い行事ですが、具体的な見どころについても事前にチェックしておきましょう!
見どころ1:お松明
見た目の迫力、そして修二会の雰囲気を味わうためにも、やはりお松明は見逃せないものとなっています。
東大寺「お水取り」始まる たいまつの火に歓声
春の訪れを感じるため、また貴重な大きな松明を見るため、ご利益を求めてなどでたくさんの方が来場していますので、できるだけ余裕を持って行動するようにしておきましょう!
見どころ2:お水取り
お水取りは3月12日夜(正確には13日深夜1時半頃)に行われる行事でありながらも人気が高く、本行の中でも見逃せないものとなっています。
奈良 東大寺二月堂「お水取り」
せっかく修二会を見学に行っているのですから、ご都合や長時間の待機が可能であればぜひお水取りは一度見てみてくださいね!
見どころ3:だったん
「だったん」と聞くとよく分からないかもしれませんがこれは「達陀」と書き、「達陀帽」をかぶった練行衆が道場を清め、跳ねながら松明を何度も礼堂に突き出す動作を繰り返す派手で勇壮な行事となります。
正直なところ「見てもよく分からない」という印象はありますが勇壮で派手なだったんは修二会の魅力のひとつでもあり、ぜひチェックしておきましょう!
2015.3.14(土)・東大寺二月堂修二会・達陀(だったん)の行法後の様子(奈良市)
まとめ
修二会は春の訪れを教えてくれる行事、という簡単なものではなく、これだけの意味や歴史を持った伝統的な行事だったんですね。
春のイベントとしてはもちろん、修二会とは何かを知ってから向かうと、やっぱり気持ちも違うと思います。
火の粉や燃えカスのご利益、そしてお香水などたくさんの魅力もありますが、何よりもの魅力はやっぱりお松明など行事にあると思います。