先輩ナース直伝!採血をうまく行うコツや練習方法は?
私は新卒で血液内科病棟に配属されたので、深夜勤の朝はいつも半端ない量の採血に追われていました。
なので、初めて深夜勤に入る前は同期同士でお互いの腕を出し合って採血の練習をしていましたよ。
血液患者は、多い人は週に2回ほど採血があるので、失敗されると本当に苦痛だったと思います。
私の場合、そんな患者さんの理解と協力もあり上達した採血業務ですが、採血にはコツがあるのです。
採血をうまく行うコツ
1. 駆血帯の巻き方
駆血帯は採血部位の10~20㎝上、動脈の拍動が降れる程度に締めましょう。
2. 血管の選択
十分な太さ、弾力があり真っすぐな血管が最適です。
このような血管を探すことに全神経集中させてください。
3. 血管の固定
脂肪が少ない老人や筋肉質の男性は血管がグラグラ動きやすいので、効き手と反対側の親指でしっかり血管を抑えて固定しましょう。
4. 素早い穿刺
真皮には神経組織が集まっているため、そこで痛覚を感じます。穿刺する血管を決めたら、針先の切り口を上に向けて、迷わずにその血管めがけて穿刺しましょう。
5. 針先の固定
血管に針を入れて血液を吸引するときは、無駄に注射針を持つ手を入れ変えずに空いている側の手で操作するようにしましょう。
針先を固定せずに血管を貫通させてしまうと、うっ血の原因になり痛みを伴います。
6. 止血をしっかり行う。
針を抜いたら、5分間採血部位を抑えることを患者に説明しましょう。
きちんと説明しないと、すぐに圧迫を止めてしまったり、採血部位を揉んでうっ血させてしまうこともあります。
これらのポイントを意識して採血を行ってみてください。
絶対にうまくいきますよ!
練習をしておきたい!採血の他にも看護師によって上手い・下手がわかれる事は?
看護師の仕事は採血だけではありません。
血圧測定、点滴、車いす移動、ガーゼ交換、入浴介助…。
看護師が行う処置のほとんどにおいて、患者側から上手い、下手と評価をされています。
・血圧測定
患者の日頃の血圧値や前回の血圧値を把握しましょう。
その値から10~20mmHgほど圧をかけることで、締めすぎによる苦痛はないはず。
・点滴
注意点は採血と同じですが、逆血後、留置針を進める時には慎重に。
・車いす移動
周囲の障害物を全て退けましょう。最初は先輩看護師と一緒に行い、患者のペースに合わせて出来る範囲は患者自身でやらせること。
患者が移動しやすいように声をかけ相談しながら行いましょう。
・ガーゼ交換
痛みを伴うことがあることを理解しましょう。
ガーゼ交換の手順を把握し、時間をかけずに手際よく行うようにしましょう。
・入浴介助
特に高齢の患者は皮膚が薄く弱いので、強くこすると内出血してしまうことがあります。注意しましょう。
これらのポイントに気を付けてケアを行ってみましょう。
患者の立場に立って考えると、自然に出来るようになるはずですよ。
まとめ
どうですか?なんとなく、「私にも上手く採血ができる!」そんな気がしてきましたか?
看護師を続けていくうえで、避けては通れない処置なので、
1. 駆血帯を巻くときは適切な強さで行う。
2. 最適な血管を選択することに全神経を集中させる。
3. 血管が動かないように固定する。
4. 素早く穿刺する。
5. 採血中は針先をしっかりと固定する。
6. 圧迫止血をしっかり行う(説明する)。
というポイントを意識して立ち向かっていきましょう。
いつの間にかあなたも、採血の達人になっているかもしれませんよ?
そして、もしも採血に失敗してクレームを言われたときは、すぐに誠心誠意謝罪して、上司か先輩看護師に報告をしてください。
クレームに対する初期の対応が適切であれば、今後の信頼関係回復が容易になります。
そして、看護師が行う処置の全てにおいて大切なことは、出来る限り患者のペースに合わせること。
そうすることで、患者からのクレームも格段に少なくなります。
頑張ってみましょう!