小正月の食べ物といえば「小豆粥」!なぜ?おいしく作るポイントは?
「小正月」の朝に食べる「小豆粥」は、小豆の朱色から邪気をはらう力があると言われており、一年の家族の健康を願う意味で食べたそうです。
小豆は豆の中でも脂肪分が少なく、良質のたんぱく質を含んでいて、朝に食べると良いようで、小正月も朝に食べる家庭が多いです。
小豆粥の主な効能には「ダイエット効果」や「むくみ取り」、「便秘解消」、「抗酸化作用」などがあります。また、デトックス効果が高いので「二日酔い」にもとても効果があります。
小豆にはビタミンB1が多く含まれているので、体内の糖質をエネルギーに代えてくれます。
また、肩こりや筋肉痛、疲労回復にも効果があります。
「小豆粥」の栄養価は、たんぱく質、カルシウム、リン、鉄、食物繊維、ビタミンはB2・B6・B1、アントシアニン、サポニン、亜鉛などです。
基本の小豆粥レシピ
おいしく作るポイントは、2回目のゆで汁は捨てずに使います。
味付けは、ほんのり塩味か少し甘めの味付けかは、家族のお好みで調整して下さい。
小豆を茹でるのが面倒な時は、ゆで小豆を使用してもOKです。
調理時間は、約1時間弱(小豆のゆで時間を除く)で、小豆はさっと洗って1晩たっぷりの水につけておきます。
・材料(2人分)費用:100円以下
小豆1/4カップ、米1カップ、水約3カップ、餅1切れ、小豆の茹で汁1カップ
調味料(塩適量、砂糖大さじ1)
小正月が根付いている地域といえば新潟県!
新潟県の小正月の行事
日本の伝統行事「小正月」が根付いている新潟県では、毎年1月に県内各地で「小正月」の行事がたくさん開催されます!
その中でも、新潟県上越市桑取谷の小正月の行事は、何百年も前から伝わる伝統ある行事を紹介します。
これらの行事は上越市桑取谷以外でも行われている行事です。
地元民の行事の保存、伝承の思いがとても強く、準備にも余念がありません。
行事は各家庭でまゆ玉作りと行うほか、1月14日から15日に「鳥追い」「嫁祝い」「禊(みそぎ)」「賽の神(サイノカミ/オーマラ)」など、様々な行事が開催されます。
「鳥追い」は、子どもたちによる行事で、これは田畑を荒らすトキを、「鳥追いの唄」を歌いながら追い払う行事です。
「嫁祝い」は、前年にお嫁さんが嫁いで来た家を子どもたちが訪れて子宝を願う行事です。
「禊(みそぎ)」、は15日の早朝から行われる男達による行事で、「賽の神(サイノカミ/オーマラ)」は、子どもたちが、ヌルデの枝を削って作った太刀を持ち、燃やす焼き草を集めるために家々を回ります。
どの行事も、五穀豊穣と人々の幸せを祈願したもので、これら行事は子どもたちの果たす役割もとても大きいです。
しかし、地元には10以上の集落がありますが、少子高齢化で年々子どもの数が減少し、行事の続行が困難になっています。
ほとんどの集落では規模を変更したりして、なんとか存続していますが、西横山集落だけは、子どもの減少がなく、毎年昔からのスタイルで「小正月」の行事を行っています。
上越市の無形文化財に指定されている「西横山集落」の小正月行事 「みそぎ」
有名なお寺・神社の行事
新潟県糸魚川市根知地区の「根知山寺」では、「サイの神」という行事が行われます。
サイの神とは、防災、防疫、安全、縁結び、安産などのご利益があるとされている「道祖神(どうぞしん)」です。
1月15日の小正月行事で、栗の木にわらをくくりつけて、正月飾りや書き初めなども一緒に焼き、無病息災や子孫繁栄を祈る火祭り行事です。夜7時に点火されます。
「さいの神」は、新潟だけはなく、日本各地に伝わる小正月の伝統行事です。
さいの神
また、新潟県糸魚川市の白山神社の小正月では、正月飾りのお焚き上げ「どんど焼き」が行われます。
この火にあたると一年を無事に過ごせると言われています。
「白山神社 左義長(どんど焼き) 1
まとめ
「小正月はじめてガイド!」についてご紹介しました。
「小正月」という言葉は知っていましたが、地域によってこんなに色々な行事があるのですね?
今回ご紹介したのは、
1.元日から松の内(1月7日)までを「大正月」と言い、1月15日は「小正月」と呼び、旧暦ではお正月だった日
2.「小正月」は、年末から大正月に多忙だった女性(主婦)をねぎらう意味で「女正月」とも呼ばれている
3.松の内までの「大正月」は、年神様や祖霊をお迎えするが、「小正月」は農業や家庭的な行事を行うお正月で、お盆と同じように大切にされていた
4.「小正月」の朝には「小豆粥」を食べて、壱年の家族の健康を願う
5.小正月の行事は全国で行われているが、最も根付いている地域は新潟県
などをご紹介しました。
是非、参考にしていただき、来年のお正月だけではなく小正月も意識をして、日本の伝統行事を改めて見直してみるのも良いかもしれませんね?