三重県北勢地区の二大「上げ馬神事」のひとつ多度大社「上げ馬神事」2024!動物福祉に配慮し壁を撤去し実施予定!

5月のお祭り
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多度大社とは

三重県桑名市にある「多度大社」は、「雄略天皇」(ゆうりゃくてんのう)の御代に創建された神社です。

主祭神の「天津彦根命」(あまつひこねのみこと)は、「天照大御神」(あまてらすおおみかみ)の第3皇子。

多度大社は織田信長の時代、長島一向一揆(ながしまいっこういっき)平定の際に兵火によって全焼してしまいました。

しかし江戸時代に入り、初代桑名藩主「本多忠勝」(ほんだただかつ)の寄進により復興。現在にその姿を伝えているのです。

また、別宮に祀られている御子神「天目一箇命」(あめのまひとつのみこと)は、製鉄・鍛冶の神。

また御父神「天津彦根命」と共に天候を司る神としても崇められ、古来より伝えられる雨乞祈祷では、本宮・別宮・滝前の3ヵ所で祭典が執り行なわれます。

多度大社の上げ馬神事とは?

多度祭りは、毎年五月に「上げ馬」「流鏑馬」神事が奉納され、全国に二ヶ所しかない特殊神事として南北朝時代の御世より伝えられている。

馬を奉納する行事が祭へと発展したと考えられています。

馬が上がった数や順番によって、その年の豊凶を占ったりもします。

16、17歳の青年騎手が、頭に花笠など華麗な武者姿で馬に乗り、約2.5mの崖を一気に駆け上がるというもので、人馬一体となった迫力や緊張感は見る人の心を奪います。(※令和6年度は、動物福祉に配慮し壁を撤去し実施予定

現代でも地区の青年・中老を中心とした年齢階梯的な社会組織を維持し、地元の住民の関心も高く長きに渡り継承されています。

多度大社の上げ馬神事と猪名部神社の上げ馬神事の双方を照合することで、当該地域の上げ馬神事の文化を明らかに出来る貴重な民俗文化財となっています。

1978(S53)年2月7日に県の無形民俗文化財に指定されました。

本神事は、多度祭とも呼ばれており、流鏑馬神事(やぶさめしんじ)も行われます。

開催概要

開催期間:2024年5月4日(土)~5月5日(日) 毎年5月4日、5日に行われます

5月4日(土)予定

例祭前日祭 -午前8時-
宮司以下神職が本宮多度神社、別宮一目連神社にて祭典を奉仕する。

騎射馬乗込 -午前9時30分-
地区の人等に守られた騎手は馬に乗って齋宿を出発し、小山区・多度区は合流しながら、又北猪飼区は単独で神社に向かう。令和6年は、戸津・力尾区休祭の為
到着後、直ちに馬場を走らせ、坂の下にて拝礼をする。

馬場乗(ばばのり)-午前11時頃-
馬場乗とは、騎手が馬に乗り馬場を走らせることで、人馬共に馬場に慣れる意味がある。
4日は3回(3往復)行われる。
但し、回数は時間の都合で回数を増減することもある。

坂爪掛(さかつめかけ) -午前12時頃-
上げ坂には、御幣が立てられており、3地区からそれぞれ集まった代表者は、御幣を抜きとり、坂の一部をけずり、祭馬が走りやすいようにする。令和6年は、戸津・力尾区休祭

上げ坂(6回) -午後1時頃-
花馬から順に3地区が2回行う。この日の騎手の衣装は、陣笠、裃姿である。令和6年は、戸津・力尾区休祭の為

騎手と神職の盃 -午後3時頃-
上げ坂(6回)終了後、宮司と盃を交し、祓いを受ける。

須賀馬場乗 -午後4時頃-
列次を整えて須賀の馬場(多度駅の東、お旅所のある所、神社から凡そ2.5km)に乗り込む。
須賀の馬場で3地区それぞれ遅道3度、駈3度宛馬を走らせる。

鞭祭り -午後9時30分-
3名の騎手が神社に参集し、各自謹製した鞭(むち)を神社に奉納する。
鞭祭り終了後、各地区青年達がその日の行事の反省と翌日の予定を確認する。尚、この晩騎手は、神社に籠る。

5月5日(日)予定

御例祭 -午前6時-
当社の年中祭祀で最も重要な祭である。3地区の騎手は(令和6年は、戸津・力尾区休祭)早暁、落葉川で御禊をして心身を清め、神児・弓取のほか、五御厨総代を始め全国より参集した多数の参列者と共に参列する。別名、多度の朝祭(あさまつり)と呼ばれる。

騎射馬神児乗込 -午前10時30分頃-
祭典後、一度斎宿へ戻った神児・騎手は準備を整え齋宿を出発する。道中、所定の場所で古例により馬上で弦打(つるうち)をする。
神児は北猪飼の騎手と盃を行い、共に乗り込む。
小山・多度地区は前日(4日)と同様に乗り込む。令和6年は、戸津・力尾区休祭

馬場乗(ばばのり) -午前11時30分頃
4日と同様。但し、3地区が各2度行う。令和6年は、戸津・力尾区休祭

神児迎え式(ちごむかえしき) -午後1時頃-
五御厨の警固人が金幣を捧持した神社の使を警護する中、神児を古式に則り、七度半の迎えの作法をもって丁重に迎える。

上げ坂(上げ馬3回) -午後2時頃-
神児迎えの行事が済み、神児の赤い傘が閉じられると直ちに1番目の祭馬(花馬)が馬場を走り出し上げ坂が始まる。
この瞬間が神事の最大のクライマックスである。この日、騎手は花笠に行縢をはき、具足の上に大紋をつけ箙を負った武者姿で奉仕する。令和6年は、戸津・力尾区休祭

楠廻りの行事 -午後3時頃-
その昔、滝川一益が長島城の門を造り替える折に、この楠を切り倒させた。その事に御厨氏子が悲しんだという伝承に基づく行事が、この楠廻りである。令和6年は、戸津・力尾区休祭

神輿渡御(みこしとぎょ) -午後3時半頃-

御旅所への行列の列次
神児・榊・大幣・金幣・神宝(童子が捧持)・神輿・宮司以下神職・総代会長・騎手及び弓取(乗馬)御旅所に到着するまでに途中で古式による諸行事がある。

御旅所行事
御旅所に神輿を奉安し、宮司以下奉仕者が拝礼する。

流鏑馬行事
神の的と称し、神輿の前に於いて小山地区の騎射が勤められる。その後、各地区の騎手がそれぞれ3回宛騎射を勤める。

神輿還御
御旅所から列次を整え神社へ還御し、全ての行事が終了する。

会場:多度大社

住所:〒511-0106 桑名市多度町多度1681

電話番号:0594-21-5416(桑名市物産観光案内所)

公式URL

多度大社
三重県の北部の神社、別名:北伊勢大神宮
多度祭 上げ馬神事

多度大社で上げ馬神事

2019年の結果

坂上げを行う地区は6地区であり、各地区3頭ずつの計18頭の祭馬が挑みます。

祭りで行われる上げ馬神事では、青年の騎手が4日は陣笠裃姿5日は花笠武者姿で馬に乗って、石段横2メートル余の絶壁を駆け上がります。

馬の上がり具合でその年の豊凶を占う。

上げ馬の回数は、4日は各地区2回ずつの12回で、5日は各地区1回ずつの6回である。

なお、5日は上げ馬のあとで、神輿3基を肱江の御旅所船着社に渡御して、須賀の馬場にて流鏑馬神事が行われる。

2019年の上げ馬神事の結果は、

5月4日 1回目 5頭中1頭成功

5月4日 2回目 5頭中1頭成功

5月5日 5頭中1頭成功

成功率が20%で、とても難しい神事だとわかっていただけると思います。

馬で急坂駆け上がる「上げ馬神事」 三重・桑名の多度大社

アクセス・駐車場

多度大社

公共交通機関:養老鉄道養老線「多度駅」徒歩約25分
車:東名阪自動車道「桑名東IC」約15分

多度祭当日の駐車場は不足状態であります。なるべく公共交通機関(養老鉄道)をご利用いただければ幸いです。

鉄道でお越しの方

養老鉄道の時刻表(リンク)

お車でお越しの方へ

多度祭交通規制図

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