そもそも「お彼岸」ってどういう意味? 彼岸花との関係は?
「お彼岸」とは何なのでしょうか。仏教全体の風習であるかと思いきや、実は日本にしかない風習なんです。
「彼岸」とは書いて字の如く、「かの岸(死後の世界)」を表しており、私達のいる現世「此岸(しがん)」とは違い、あの世の極楽浄土のことをいっているんです。
阿弥陀仏がいる極楽浄土は、太陽が沈む西にあると言われており、太陽が真東から昇って真西に沈む日が注目され、それぞれ「春分の日」「秋分の日」と呼ばれるようになった、ということなんです。
なんだか難しいですが、真西に沈む太陽を拝む=阿弥陀仏を正面で拝むことができる、ということから、「阿弥陀仏を正面で拝めば、祖先が極楽浄土に行ける」という思想が広まったものだそうです。
ちなみに、秋のお彼岸近くに咲く花「彼岸花」は、別名・曼珠沙華(まんじゅしゃげ)。
本当にお彼岸近くに咲くから「彼岸花」と言われるようになったそうですよ。
お彼岸、お墓参りはいつ頃からの風習なの?
このお彼岸ですが、一体日本ではいつから行われている風習なのでしょうか。
調べてみると、聖徳太子の頃から始まったと言われる一説があります。
日本後記に、崇道天皇供養のために国分寺の僧を集め、法要をしたことが始まりといわれています。
そのほかにも、古く日本では、昼夜の時間が同じこの日に自然の恵みに感謝を捧げる風習があり、仏教の教えが結びつき、お彼岸の風習になったといわれています。
遠い昔から先祖が行ってきた風習は、大切にしなければならないような気がしますね。