筥崎宮放生会のおはじき
箱崎放生会の楽しみといえば「おはじき」という方も多かったと思われますが、放生会のおはじきは陶芸品のような「飾るもの」であり、博多人形の職人さんたち「白彫会」が手作りしたおはじきなんですね。
素焼きした土に色を乗せて作られる、しかも毎年異なったテーマで作られるのでデザインも違い、「厄をはじく」という縁起物として非常に高い人気がありました。
2017年からなぜおはじきは販売中止になったの?
しかし人気が出すぎたこのおはじき、前日の夜から待機列が作られ整理券が配られるほどの状態となり、定価を遥かに超えた価格でオークションに出品されるなんて状態になってしまいました。
これに合わせて職人さんたちの高齢化もあり「多くの生産が難しくなった」ということで、2017年はおはじきの販売が中止になっていたんです。
非常に残念ながら前日から待機列が発生することによるトラブルなどもあり、中止もやむを得ないと納得するしかありませんでした。
筥崎宮おはじき ※2021年情報です
「放生会おはじき」にが中止になった際に「通年で販売出来るおはじきを用意する」ということで、「筥崎宮おはじき」が販売開始しています。
筥崎宮 公式HPで販売が告知されます。
筥崎宮おはじき
額装のおはじき授与再開致しました。
●箱入りおはじき・額装おはじき共に只今、授与しております。
額装・・・・・13,000円
桐箱入り・・・3,000円
”””当宮は通信での御守り・お札・縁起物のお申し込みを受け付けております。(※桐箱入のおはじきは、性質上大変割れやすい為、発送対応致しておりません)コロナ禍の事情により外出が叶わない方や遠方にお住まいの方に向けたお申し込み方法です。是非、ご活用下さい”””
博多には古来より粘土で型をとり素焼きしたおはじきがあり、秋の放生会では、これを復活した数量限定の「放生会おはじき」を製作いたしました。近年諸般の事情により販売を中止しておりましたが、この度新しい博多の名物として「筥崎宮おはじき」を製作いたしました。
これまで同様に博多人形師「白彫会」の意匠がこめられた、筥崎宮にゆかりのある全20種類のおはじきをお楽しみください。
タイトル 制作者
1、御神紋 小副川 祐二
2、扁額(敵國降伏) 室井 聖太郎
3、筥松 武吉 國明
4、一之鳥居 亀田 均
5、楼門 松尾 吉将
6、御神輿 田中 勇気
7、利休灯籠 小副川 祐二
8、湧出石 宮永 誉
9、鬼瓦 下川 貴士
10、亀山上皇 小嶋 慎二
11、高灯籠 齋藤 英喜
12、玉せせり 武藤 誠司
13、承天寺詣り 臼杵 康弘
14、放生生露店 光石 貴
15、なまこ餅つき 永野 繁大
16、お潮井てぼ 植木 進
17、池島殿わらじ 梶原 正二
18、チャンポン 戸畑 潤吉
19、ぼたん 田中 直美
20、八幡鳩 小副川 太郎
博多人形「白彫会」
白彫会は、昭和23年に発足した博多人形の研究団体です。
以後毎年博多人形新作展を開催し博多人形の伝統を受け継ぎながら魅力ある明日の博多人形を作り続けています。
又、昭和55年より筥崎宮で博多おはじきを会員一同で作り続けています。
おはじきだけじゃない!箱崎放生会の見どころとは?
毎年楽しみにしていた方も多い放生会おはじきが通年のものになったのは納得もしつつ寂しいところがありますが、箱崎放生会の魅力は決しておはじきだけではありません。
他にもある箱崎放生会の魅力や見どころをいくつか紹介していきますので、ぜひ今年の箱崎放生会へ行く際の参考にしてみてくださいね!
見どころ①:ちゃんぽん
実は箱崎放生会ではおはじき以外にも限定商品があり、それが「ちゃんぽん」です。
ちゃんぽんというと食べ物を想像する方も多いかもしれませんが、箱崎放生会のちゃんぽんは吹いて音を鳴らす楽器……「ピードロ」や「ぽっぺん」と言えば分かる人も多いかもしれませんね。
博多放生会ちゃんぽん
博多ではあのガラス細工のおもちゃを吹いたときの音色に合わせて、「ちゃんぽん」というそうです。
このちゃんぽんは巫女さんが絵付けするため個数限定で販売される貴重な商品となっています。
9月12日の早朝8時から授与所で販売開始となりますが、購入するためには早朝6時に配布される整理券が必要です。
そのためこちらも前日の夜22時ごろから並ぶ人が多く入手はなかなか大変ですが、せっかくの箱崎放生会の記念として、ぜひちゃんぽんも頑張って手に入れてみてはいかがでしょうか!
見どころ②:神輿
神輿行列は清道旗というおしるしを先頭に、神輿と氏子さんたちが博多の街を練り歩くというものです。
2年に一度(西暦の奇数年にあたる 2019年、2021年…)行われる御神幸(御神輿行列)は9月12日(御下り)と14日(御上り)に氏子約500名の奉仕により厳粛に齋行いたします。
見どころ③:露店
箱崎放生会と言えば出店が大規模なところが魅力で、なんと500店も超える出店がずらりと立ち並びます。
歴史のある放生会では昔からある独特な雰囲気の露店も多いのですが、箱崎放生会はそれをより楽しめるんですね。
放生会の露店として特殊なものは昔の放生会で亀が放流されていた名残で「亀」、また「新生姜」が有名で、これは「元々筥崎宮周辺は生姜の栽培地であったためお祭りで売り出された」という由来があります。
現在では新生姜は縁起物として販売されているので、ぜひ箱崎放生会へ行ったら手に入れておきたいものとなっているんですね。
出店ならではの楽しみとして釣れたらその場で蒲焼にしてくれるうなぎ釣り、昔ながらのお化け屋敷や見世物小屋もあるのが箱崎放生会の魅力です。
昭和の雰囲気を残しつつ現在の子どもにも人気で、見世物小屋ではかっぱの空中遊泳やマジックショー、火炎ショーなどを楽しむことが出来ます。
露店や出店は神社の行事が終わる21時頃から少しずつ閉店していきますが、遅いところでは23時頃まで空いているところもあります。
しかし最終日は早くから店じまいを行うことになるので、最終日に行く場合は出来るだけ昼間のうちに覗くようにしてくださいね!
2017筥崎宮・放生会 夜・露店の風景!
まとめ
箱崎放生会の魅力といえばお神輿やおはじきという方も多く、今年はお神輿があるものの、おはじきも以前のようなものは販売されていないと思うと、ちょっと寂しくもありますね
しかし様々なちゃんぽんや露店をはじめ、箱崎放生会の魅力はもちろんそれだけではなくたくさんあります。
また期間が長いのも箱崎放生会の嬉しいポイントで、博多三大祭のひとつと言われるのも納得の人気があります。
ぜひ今年は期間中にご都合のつく日に箱崎放生会へ向かい、貴重な露店などを楽しんでみませんか!