イスラム教の行事「ラマダン」とはどんな行事?期間は?
ラマダンはヒジュラ暦の9月にあたり、太陽暦とは差があるために毎年日程が変わります。
最初にお話した通り日の出から日没まで断食(サウム)を行い、神の恵みに感謝するんですね。
ラマダンについて分かりやすく説明している動画もありますので、最初に見ておくと分かりやすくなると思います!
ラマダンについて簡単に説明してみたで
ラマダンはイスラム教徒にとってはとても聖なる月であり、アラビア語で「灼熱」を意味する言葉になります。
始まりは西暦610年、「カドルの夜」にコーランが預言者ムハンマドに啓示された聖なる月だからというものですので……歴史は本当に長いです。
ラマダンの期間は日の出から日没までの食事を絶つため、イスラム教徒は日の出前に「スフール」という食事をとります。
そして日没後、家族や友人と集まって「イフタール」と言う断食の終わりの食事をとるという形が多いですね。
またこの際、多くのイスラム教徒はムハンマドにならってナツメヤシの実(デーツ)から食べ始めることが多いそうです。
2024年のラマダンの期間:2024年3月10日(日)~4月8日(月)
断食(サウム)の内容としては食事だけではなく、水分摂取や喫煙、性交渉なども含まれていて、期間中は欲をおさえて生活をすることになります。
世俗的な欲を捨て神への献身と奉仕に没頭し神の恵みに感謝する、こうした行いで欲や怒り、呪いといった悪い考えを払うのが目的なんですね。
またラマダンには断食の終わりの行事として「イド・アル=フィトル」というお祭りがあり、朝の祈祷ののち家族や友人との祝宴が行われる日となっています。
ラマダン期間は水も禁止?本当に何も食べないの?ラマダンの作法は?
ラマダン期間は飲食を断つので、基本的には日の出から日没まで水分の摂取もなしという厳しい世界になります。
小さな子どもでもこの作法をしっかり守っている姿を見ることもあり、イスラム教徒にとって本当に大切なことが分かりますね。
しかしもちろん例外はあり、「旅行者や重労働者、また妊婦や授乳中の母親、そして健康リスクのある者は断食をしてはならない」というルールもあります。
また貧困な暮らしをしている子どもにとっても断食は命に関わる危険があり、ラマダン中の断食をする必要はありません。
ここにある通り旅行者は例外となり断食が必要ではありませんが、だからといって目の前で食事をとったりわがままを言ったりはしたくありませんよね。
もしラマダン期間中に旅行に行く場合は日中の食事は自力で用意しておくなど、少し配慮しておくだけでお互いが気持ちよく過ごせると思いますよ!