カナダの公用語ってアメリカの隣の国だから英語じゃないの?
カナダの公用語は英語とフランス語です。
それは、カナダが昔フランスの植民地だったからです。
カナダは、その歴史上、イギリスとフランスの植民地でした。
ですから、カナダ人の中にも、イギリスを中心としてた英語系移民と、フランスを中心としてフランス語系移民がいます。
正式にカナダとして独立したのは1931年のことです。
と言っても、英語を話すかフランス語と話すかは、その州によってかなり差があります。
カナダにある10州のうち、8州は英語のみを公用語としています。
ニューブランズウィック州では英語とフランス語は公用語になっていて、ケベック州はフランス語が公用語となっています。
つまり、カナダ人ならだれでも英語とフランス語のバイリンガルというわけではありません。
カナダでフランス語が頻繁にとびかっている地域は?
ケベック州は、フランス語を公用語としていて、カナダの中でフランス語を第1言語としている人が多い州です。
中には英語があまり話せない人や、英語を苦手とする人も多くいます。
その背景には、フランスがカナダを植民地としていたころ、主にケベック州のケベックシティやモントリオールを中心に統治していたからです。
その後、フランスはイギリスとの植民地領争いに負けたため、1763年、ケベックは正式にイギリス領になりました。
しかし、イギリスがケベック州を正式に植民地とした当時、すでにフランス系住民がたくさんいたため、イギリスはケベック州に、カナダの他の州とは異なる、独自の統治処置をとりました。
この流れで、ケベック州は今でも、独特のフランス色を残しています。
ケベック州が、北米のヨーロッパと言われる所以もここにあると思います。