実際に住んでみてのカナダの治安
カナダに住んでみて治安に関して素直な感想は、「北米の他の国に比べたら治安は良いかもしれないが日本ほど良くはない」という感じです。
筆者の場合、カナダに来る前は香港に住んでいたのですが、香港は日本とほぼ同じくらい安全感がありました。
カナダは全体的な雰囲気から言って香港にくらべると治安面では不安を感じます。
住んでみたからこそわかる不安の理由を整理してみます。
1.物乞い
カナダではホームレスの姿を良く見かけます。
ホームレスの姿は日本でも香港でも見かけますが、ここはホームレスとは別に、物乞いが多いのが特徴的です。
しかも、地面に座り込んで、通りすがりの人がコインを落としていくのを待っているだけの受動的な物乞いだけではなく、小さな紙コップを手に待ちゆく人に差し出し、「食べ物を買う小銭を集めています」と堂々とお金を乞う積極的な物乞いです。
中には普通のカジュアルな服装をした若い男性の物乞いや、ごくまれに女性の姿も見かけます。
コップを差し出された時点で思わず後ずさりしたくなります。
2.麻薬
街で歩いていると麻薬特有のにおいがしてきます。
麻薬(マリファナ)を吸いながら歩いていたり、公園で麻薬を堂々と楽しんでいるカップルも良く見かけます。
とくにマリファナ喫煙者が多く集まる公園には、夜は近づかないし、昼間でも注射器が落ちていたりすることもあるので、近づかないようにしていますし、興味本位で近づかないようにしましょう。
田舎の森の中でスノーシューイングをしていて、マリファナの栽培地に入ってしまったこともありました。
冬なので枝はすべて枯れていましたし、誰もいませんでしたが、夏場はそこに近づかないほうが賢明だと思いました。
3.車上荒らし
車上荒らしも多いです。
そのため、こちらの人は駐車する時、車内に貴重品などを置いたままにしません。
筆者が住んでいるのは治安の良い場所ですが、目の前のメインストリートでもよく車上荒らしがあります。
停めてある車の窓ガラスが割られているのですぐそれだとわかります。
車上荒らしは昼間でも行われているようです。
4.性犯罪
性犯罪もあると聞きます。
カナダの場合、同性愛者も多く(確かに多いです)、男性でもレイプの被害にあうことがあるらしいです。
5.カナダ人と銃
カナダで銃を持っている人と言えば、多くの場合ハンティングや競技目的のためのものです。
特に北方には人気のない原野が広がっているので、ハンティングを趣味で楽しむ人が大勢います。
個人が護身用に銃を所持するということはほとんどありません。
日本人に人気のカナダの都市、トロントやバンクーバーの治安は?
イギリスの新聞「エコノミスト」が発表した治安の良い都市ランキング2015年版では、8位にカナダのトロントがランクインしています(ちなみに1位は日本、東京)。
トロントはカナダで最も人口の多い都市ですが、世界的にも住みやすい都市として有名です。
バンクーバーに関しては、都市の中で治安の良いところと悪いところの差がかなりあるようです。
とくにウエスト・ヘイスティングスというストリートは、北米一治安が悪い とも言われていますので、近づかないほうが良いでしょう。
また、バンクーバーのチャイナタウンも夜は歩かないほうがいいと聞きます。