恐山とイタコについて知っておこう!
特に意識しなくとも、たとえ遠くに住んでいようとも何度も耳にすることがある「恐山」や「イタコの口寄せ」、そして「あの世の入り口」……恐山はやっぱり気になりますよね。
恐山は9世紀頃に天台宗の慈覚大師円仁が開基した場所で、現在は曹洞宗の寺院となっています。
「死者の集まる山」の理由としては恐山は地蔵信仰……つまり死者の供養の場として有名で、これによって崇敬を集めてきたという由来があります。
とはいえ「死者に会える」と広まったのは実は最近……明治や大正の時代で、以降「恐山の三大不思議」など、さまざまな俗信が生まれました。
日本三大霊場 恐山 OSOREZAN a sacred place in AOMORI
ちなみにイタコの口寄せは恐山大祭での大きな魅力となっていますが、イタコの口寄せはテントで行われているところからも、恐山に常駐しているわけではないんですね。
また現在イタコの人数は減ってきて、恐山大祭の際も2人しかいなかったという場合もあります。
イタコとは「口寄せを行う巫女」のことであり、特に東北地方北部で口寄せを行う巫女のことをさします。
別の地方の場合は旧仙台藩のあたりで「オガミサマ」、山形県では「オナカマ」、福島県の「ミコサマ」などなど、地域によって呼び名も変わっているんです。
いずれにしても口寄せを行う巫女のことで、基本的には女性……さらに先天的・後天的を問わず目が見えない、もしくは弱視の女性の職業でした。
イタコになるには厳しい修行に耐える必要があり、4~5年ほど習ってスキルを上げてからイニシエーションを行い、ようやく仕事ができるようになります。
これらの理由から現在ではイタコになりたいと願う女性は極めて少なく、現在残っているイタコもほとんどが高齢者となっています。
恐山大祭 その他みどころ3選!
イタコの口寄せがどうしても有名で真っ先にチェックしてしまいますが、恐山大祭では他にもみどころがたくさんあるのでチェックしていきましょう!
みどころ1:上山式
僧侶と信者が同行して独特の雰囲気を作りながら行く「かご行列」である上山式、参拝客が見守る中厳かに行われるこの行事もぜひ見ておきましょう!
厳かな雰囲気のまま進むかご行列は、恐山大祭の雰囲気を更に強めおすすめです!
【青森】恐山大祭2018~山主上山式 2018.7.22 Osorezan Festival
見どころ2:三途の川
恐山には死者の魂がたどり着く「三途の川」があり、三途の川の向こうを見ることが出来ます。
川には太鼓橋がかかっていますがこれは暗闇の中あの世へ向かう死者を助けるために布が巻かれているという理由もあり、厳かな気持ちになれる場所です。
周辺にもたくさん見ておきたい景色があるので、ぜひ三途の川と太鼓橋もすぐ近くまで行ってチェックしてくださいね。
恐山大祭に行って 三途の川渡って来た
見どころ3:風車
境内のあちこちに風車とお菓子がたくさんお供えされているのを見かけることになりますがこれは水子供養であり、風車はお花の代わりなんですね。
独特の雰囲気がありますしこちらも周辺に見ておきたい像などがたくさんあるので、くまなくチェックしておくのがおすすめです!
まとめ
夏の恐山大祭は故人ともう一度対話が出来る、どちらかというとおどろおどろしいという雰囲気を持っている方も多いかもしれません。
開催日:2023年7月20日(木)~ 7月24日(月)
秋詣り
開催日:2023年10月7日(土)~10月9日(月・祝)
動画などをご確認いただいても分かる通り決してそんなことはなく、観光場所としてもおすすめです。
ぜひ今年の夏は恐山大祭へ、また興味がある方はイタコの口寄せ待機にもチャレンジしてみてくださいね!