なにわの新春恒例行事!「大阪市消防出初式2024」とはどんな行事?
大阪市消防出初式は毎年2万人以上の観客が訪れる新春恒例行事で、アジア太平洋トレードセンター(ATC)のウミエール広場一帯で開催されています。
令和6年大阪市消防出初式予告
開催概要
開催日:令和6年1月6日(土曜日)
時間:10時から13時まで
場所:ATC(アジア太平洋トレードセンター)オズ岸壁周辺(大阪市住之江区南港北2丁目1番10号)
参加人員
合計1,231名
大阪市消防局職員
災害活動支援隊員
市民パレード参加者(防火・防災図画入賞児童、地域防災リーダー、女性防火クラブ、自衛消防隊、日本ボーイスカウト大阪連盟)
参加車両等
消防車両 51台
消防ヘリコプター 4機(うち神戸市消防局1機、京都市消防局1機)
消防艇 5隻(うち神戸市消防局1隻、堺市消防局1隻)
新春の恒例行事として親しまれている「大阪市消防出初式」は、今回で74回目を迎え、有観客での開催となります。また、昨年に引き続き、式典の様子をライブ配信 します。
「令和6年大阪市消防出初式」ライブ配信
プログラム
開式(10時)
機械部隊分列行進(10時1分)
指揮者の号令により、消防ヘリコプター、消防車両、警察車両、DMATカー、日本赤十字社車両、全国クレーン建設業協会大阪支部及び大阪府解体工業協会の重機、消防艇が行進します。
市民参加パレード(10時10分)
防火・防災図画入賞児童9名が消防の制服を着て、ミニ消防車「ゆうき」「みらい」「そなえ」「たまつ」「きぼう」がパレードを先導します。続いて、地域防災リーダー、女性防火クラブ、自衛消防隊、日本ボーイスカウト大阪連盟が行進します。
徒歩部隊分列行進(10時15分)
局章旗をはじめに、署旗大旗、指揮者旗大隊、予防大隊、消火大隊、救助大隊、救急大隊、緊急消防援助隊、災害活動支援隊が行進します。
出場部隊・人員報告(10時20分)
市長式辞(10時25分)
横山市長
来賓祝辞(10時30分)
消防庁長官、大阪市会議長
消防局長あいさつ(10時35分)
観閲(10時45分)
火災・救助総合訓練(10時50分)
火災総合訓練(木造2階建て建物から出火し、逃げ遅れた人がいるとの想定)
消火隊が冷却効果と排煙能力の高いガンタイプノズルを活用し、破壊した入口から建物内に進入、救助隊と連携して消火及び屋内に取り残されている要救助者を救出後、救急隊に引継ぎ搬送します。
なお、訓練には「令和5年度警防技術練成会」、「救助技術訓練」、「救急救命技術研修会」消火、救助、救急それぞれの部門の大会で、優秀な成績を収めた浪速消防署の指揮班及び消火隊、救助隊、救急隊が参加します。
救助総合訓練
陸・海・空さまざまな救助活動現場に立ち向かう救助隊員の姿をご覧いただきます。
水難救助訓練
海上に漂流している人を、消防ヘリコプターと消防救助艇が連携して救出する訓練です。 ドローンにより、海面に漂流している要救助者を発見後、消防救助艇「ゆめしま1号」が救出に向かい、水難救助隊員2名が海面に入水し、確保します。
続いて、上空の消防ヘリコプターから航空救助隊員1名がホイスト降下し、要救助者をホイストにより吊り上げて、消防ヘリコプターに救出します。
大規模災害救助訓練
地震により、建物の倒壊や多数の車両事故が発生している状況の中、救助活動を実施します。
倒壊した鉄筋コンクリートの建物では、重機により障害物を除去するとともに、瓦礫の中に閉じ込められた要救助者を画像探査カメラにより探し出し、救出の障害となる瓦礫を削岩機により破壊後、救助隊員が内部に進入し救出します。
多数の事故車両に閉じ込められたり、下敷きになっている要救助者を、救助隊が救助工作車のクレーンやレスキューツールなどの各種救助資器材を駆使して救出します。
また、災害活動支援隊も協力し、重量物を除去して要救助者を救出します。
救出した負傷者は、救急車に収容または応急救護所へ搬送します。
応急救護所では、救急隊と災害活動支援隊が負傷者にCPR(心肺蘇生)を行った後、救急車で搬送します。
悪路により消防車両の接近が困難な場所では、大型水陸両用車で負傷者を搬送します。
高層建物救助訓練
高層建物の屋上にいる負傷者の救助活動を想定した訓練です。
最初に消防ヘリコプターにより、被災状況などの情報収集を行い、屋上に逃げ遅れた要救助者を発見します。その後、空気ボンベの圧力で、救助活動に必要なロープを数十メートル先へ飛ばすことができる「救命索発射銃」を建物屋上へ向け発射(空撃ち)した後、ロープを活用して担架に収容された負傷者を地上へ救出します。その後、救助活動を終えた救助隊員が、降下に必要なロープを設定した後、懸垂降下により屋上から脱出します。
一斉放水(11時10分)
陸上では消防ポンプ車20台による色水放水やみおつくし放水、海上では消防艇「まいしま」によるフェニックス放水などを行い、出初式のフィナーレを鮮やかに彩ります。
閉式(11時15分)
市民と消防ふれあいコーナー(11時20分)
ピロティ広場(屋外)では、消防車両等の展示、起震車による地震体験、水消火器による放水体験を実施します。
また、メインゲート(ITM棟とオズ棟北館の2階連絡通路)では、バッテリーカー乗車体験を実施します。
さらに、セントラルアトリウム(ITM棟2階)では、子ども用防火衣を着用しミニ消防車との記念撮影、応急手当体験、ふれあいステージコーナーを実施します。ふれあいステージコーナーでは、阿倍野防災センター「あべのタスカル」のイメージキャラクター「レスキューパンダ たすけるくん」による消防クイズや、消防職員による火災実験を行います。
その他
時間はあくまで目安です。
参加人員及び参加車両等は変更になる場合があります。
天候等によりプログラムを変更する場合があります。その他
大阪市 公式サイト:
そもそも出初式とはなんのために行われているの?
先程の概要で「消防団の出初め式」といいましたが、そもそも出初め式がどのようなものなのか分からないという方も多いと思います。
出初め式とは日本の消防関係者によって1月初旬あたりに行われる、言ってみれば「仕事始め」の行事なんです。
例えば警察の場合は「年頭出動訓練」、伊勢神宮の伊勢消防組は「出初め式」を「ではじめしき」と呼ぶなどそれぞれ言い方が違う場合もありますが、およそ指している内容は同じです。
出初め式の始まりは江戸時代の火消しによる「出初」「初出」が起源となっていて、現在では消防吏員や消防団員など、消防関係者によって行われ、主催については地域によって様々です。
一般的には1月6日に出初式を行うことが恒例であり、出初式では一斉放水や避難救助などの演習から梯子乗りなどの披露、その他消防団などによるパレードなどもあります。
日本では江戸時代の頃から江戸では火消が制度化されていたものの、1657年に発生した明暦の大火では江戸の大半が消失する大火災となってしまいました。
そのため翌年から幕府直轄の新たな消防組織として「定火消」が制度化され、さらに翌年定火消4組が上野東照宮に集結し気勢を上げ、この行動が「出初」と呼ばれ、希望と信頼を与えたんです。
そのため毎年1月4日に上野東照宮での定火消による出初が行われるようになったのが儀式化していき、その後町火消にも少しずつ定火消の出初が伝わっていったんですね。
その後火消の形は時代に合わせて消防団に変化していくものの出初は1月4日に行われていて、大正時代頃から1月6日の開催が増えていくことになりました。
現在も各地で出初式は開催されていて、東京の出初式や横浜、京都、またちょっと違ったところでは岡山県備前市の源平放水合戦など、様々な出初式を楽しむことが出来ます!