台湾の秋といえば「中秋節」!どんな行事なの?
最初にお話した通り中秋節は中華圏の四大節句のひとつであり、台湾でも祝日に指定されている大切な日です。
この日はその年の収穫や神様に感謝をする日であり、家族が集って過ごす日となっているんです。
日本では十五夜やお月見がこの日に当たりますが、現在祝日であったり家族で過ごすなんて習慣はないので、ちょっと驚きですね。
台湾では中秋節は月見をするのもありますがそれ以上に大切な民俗行事の日でもあり、月見をしながら月餅や文旦を食べます。
中国や日本では古くから月を愛でる風習が続いていて、月餅を贈り合う風習などは明治頃から始まりました。
月餅のほかにも「菜餅」、おもちや火鍋など、地域によって食べるものの種類も様々です。
このように基本的には「月を愛でる日」「家族で集まる日」でもあるのが台湾の中秋節なので、観光客が一気に増えるみたいなことはあまりありません。
しかしこの時期限定の趣向を凝らした月餅が手に入る可能性があるなど、中秋節ならではの楽しみ方ももちろんありますよ!
中秋節といえば「バーベキュー」「月餅」がかかせない!
先程からずっと話している「月餅」がそもそも何か分からないという方もいらっしゃるかもしれませんが、月餅(げっぺい)とは月に見立てた中国のお菓子の一種です。
月に見立てた月餅をお供えして食べるというのは中華圏で広まっている風習で、なんと唐の時代に出現した伝統的な食べ物なんですね。
台湾の伝統的な月餅はこの基本に沿った丸型、そしてあんことアヒルの卵の黄身の塩漬けという中身になっています。
台湾では月餅を作るための「月餅型」なんてクッキーの型みたいなものがあり、家庭用キッチン用品コーナーなどでお手軽に購入できます。
中秋節で月餅を食べるのはもちろん、お世話になった方などに贈る……まるで日本のお中元のような風習も台湾ではあります。
ですからこの時期基本的な月餅はもちろん、それぞれの製菓会社が趣向を凝らした月餅を販売する商機にもなっているので、あちこちで月餅が見られますよ!
そしてもうひとつ気になる「バーベキュー」、台湾では中秋節はもちろん、その前後のお休みになると親しい友人や家族が集まり、バーベキューをする姿を見かけられるんです。
町内会などコミュニティでバーベキューが企画されることもあり、あちこちでバーベキューを楽しんでいる姿を見るのも中秋節の特徴です。
ちなみに日本でバーベキューというと河原やバーベキュー広場、またお家のお庭や屋上などですが、台湾ではもっと様々な場所でバーベキューを楽しんでいる姿を見かけます。
小さな公園はもちろん、それぞれの家の前や道路などでもバーベキューをしている姿は台湾独特の風景であり、日本人が見るとびっくりしてしまうところでもありますね。