スペインの8月といえばトマティーナ!(トマト祭り)
スペインの地中海に面しているバレンシア州の真ん中にあるブニョールという街で毎年、8月の最終水曜日に行われる収穫祭です。
開催日:2023年8月30日(水)
収穫祭と聞くと、トマトの生産地らしいお祭りのようですが、このお祭りではたった1時間で100トンもの熟したトマトがただただ人に投げつけられて消費されます。
トマティーナの起源は?
果たして、収穫を感謝しているのか、どうか疑問に思いますし、食べ物を粗末に扱うことに日本人なら誰もが嫌悪感を抱くかもしれませんが、このお祭りはこの地で1940年ごろから行われており、起源は諸説あるようですが、若者のグループ同士がちょっとしたことでけんかになり、トマトを投げつけたのが始まりとされています。
その時は決着がつかずに、次の年にもトマトを持参して、投げつけ合ったそうです。
年々、規模が拡大していったトマト戦争に頭を抱えた役所が最終的に仕切るようになって、現在の形に至ったそうです。
お祭りは4部構成で行われる!
このお祭りは世界中にファンがおり、普段は人口1万人ほど小さな街ですが、
お祭り中は人口の倍以上の数の人が詰め寄るとも言われています。
お祭りは、前夜祭、パロ・ハボン、トマト投げ、片付けの4部構成です。
前夜祭ではイルミネーションや屋台を楽しむことができます。
混雑もあるので、外からの参加者の多くは前日入りしています。
お祭り当日はまず、午前9時から石鹸を塗った数メートルの棒を立てて、先端に取り付けた生ハムを1番にゲットする競争が行われます。
1番だった人は英雄になれるそうです。
競争が終わったら、1時間限定のトマト戦争です。
トラックに大量のトマトを積んで、役所のスタッフが複数乗り込み準備完了です。
スタッフは参加者にトマトを投げつけます。
もちろん、下からもトマトを投げ返すことができます。
自由に投げ合い、時間が経つと、掃除に切り替わります。
建物も街全体がトマトまみれになるので、ビルなどには事前にビニールがかけられます。
トマト祭り(トマティーナ)の疑問?
その1:誰でも参加できるの?日本人でも参加可能?
トマト祭りの参加者の4~6割は海外からの参加者でしょう。
96か国以上の外国人が参加しています。
もちろん、日本人観光客であっても全く問題なく参加できます。
参加チケットの入手方法は?
ただ、現在は有料のチケットがないとお祭りには参加できません。
事前に公式サイトやツアーなどからチケットを入手しましょう。
当日は、ブレスレット型のチケットを身につけておかないと参加できません。
ネットでのチケット販売は、毎年、4月頃から毎月、一定量のチケットが販売となります。
なので、4月に間に合わなかった人でも、チケットを入手できるチャンスがあります。
ホテルや飛行機はどうする?
さらに、必要なお金は旅費とホテル代です。
スペイン語が少しでも分かれば便利ですが、分からなくても英語さけできれば何にも問題ないと思います。
ホテルと飛行機はお祭りのチケットのように優しくないので、かなり早めに抑えておきましょう。
あっという間に埋まってしまいます。
ブニョルの宿泊施設は数が少ないので、バレンシアやバルセロナ、マドリードなどに宿をとるといいでしょう。
電車を使って、ブニョルに入ることができます。
ブニョルに宿泊しない場合は、現地の日本旅行会社を利用して、宿とチケット付きのツアーを申し込むのがベストだと思います。
その2:トマトは食べられるの?どれぐらいの量が消費される?
先ほどから何度も出てきていますが、トマトはぶつけて終わりです。
食べることはありません。
もちろん、食べたければ食べても良いですが、ぐちゃぐちゃになっており、液状化されたものが地面に落ちているのが関の山ですから、食べるのは抵抗があると思いますよ。
祭りで消費されるトマトの量は100トンです。
かなりもったいない気がしますね。
真っ赤に熟したトマトなので、トマト缶などにしたらとってもよい収益になると思いますが、このお祭りが観光資源になっているので、もしかしたらそちらの方が利益がよいのかもしれませんね。
その3:トマト祭りが終わった後の片付けは?祭りでの注意事項は?
トマト祭りが終わると、あっという間に清掃が開始されます。
放水車が町中をきれいに洗い流していきます。
その4:お祭り後にシャワーはできる?
それでも、参加者たちは差ほどきれいにはならないので、参加する場合は、捨ててよい服と靴(サンダルは不可)で参戦しましょう。
洗っても臭いがとれません。
さらに、目にトマトの汁が入らないように、ゴーグルが必須です。
ほとんどの参加者が駅まで歩いていきます。
その途中で無料で村人がホースで水をかけてくれるので、それを利用して体を洗いましょう。
場所によっては有料です。
大体1ユーロですが、たまに3ユーロくらいとられる場合もあります。
駅にもシャワーがありますが、電車の切符を持っている人のみ、利用可能です。
その5:お祭りに持っていく物はどうする?注意点は?
お祭りに参加する場合は、持ち物検査があり、有料の荷物預り所に大きな荷物を入れておけますが、お金がなくなっている場合もあるので、最低限のお金を持って行くようにしましょう。
大金や高価な電子機器はホテルのセーフティーボックスに入れておきましょう。
鞄には着替えと防寒具、捨てていいタオルやウェットティッシュ、ガムテープ、ビニール袋を入れておくと良いでしょう。
会場までの道の途中で、防水仕様の袋を購入できます。
この中にお金や切符、スマホなどを入れて、さらにTシャツの中に隠すようにして、貴重品は管理しましょう。
ポケットには絶対に物を入れないようにしましょう。
祭りには痴漢もスリも多いので気を付けてください。
激戦区となる中心部では、服を破かれることも多いので、安全を確保できる場所を見極めましょう。
トマトを投げる際は、潰してから投げるようにしましょう。
まとめ
トマト祭りは、海外の人も多く参加するほど、大人気のお祭りです。
とってもイカれたお祭りだからか、ちょっと荒っぽい人やスリも多いので、参加する場合は自分の身をきちんと守れるようにしておきましょう。
全身が汚れるので、数本の水を持って行っておくと、便利だと思います。
一番良いのは、ブニョルに泊まることなので、気になる人は早めに動いてくださいね。