奈良西大寺「春の大茶盛式」「秋の大茶盛式」2023とは?申込方法やご利益、お作法などまとめ!

10月のお祭り
記事内に商品プロモーションを含む場合があります。

西大寺の春・秋の大茶盛式とはどんな行事?

大茶盛式は最初にお伝えした通り「大きな茶碗を抱えてお茶を飲む行事」であり、その歴史は長く、発祥は1239年まで遡ります。

1239年の1月16日に叡尊上人が八幡神社に献茶し、その時に余ったお茶を一般の方にも広く振る舞ったことが始まりとされているんです。

当時は高価な薬であったお茶を民衆に振る舞うという「民衆救済」の一環であること、これによる医療や福祉の実践といった意味合いがあり、今にも続く行事となったんですね。

またどうして「茶盛」と言うのかというと、これはお酒ではなくお茶を振る舞うことによって仏教の戒律を守っているという意味があります。

「酒盛り」ではなく「茶盛り」であり、お坊さんが行う行事としても正しく、また医療福祉の実践にもなっていたのですね。

大茶盛は大きな茶碗を使うためなかなか一人で持ち上がる重さではなく(数キロと言われています)、数人で協力し合いながら回し飲みをする、「和を深める」意味もあります。

一人ひとりの茶碗ではなく大きな茶碗から同じお茶を飲む、茶碗も重く協力しあう必要がある……大茶盛とはこのように、様々な意味を持った行いなんですね。

大茶盛式には子どもからお年寄りまで幅広い方が参加し、毎年大茶盛式の日は盛り上がります。

また通常の日であっても30名以上の予約で随時大茶盛を楽しむことが出来るので、大茶盛式の日に都合が悪い場合は団体で申し込んでみるのも良いですね!

大茶盛式は最初にお伝えした通り新春初釜大茶盛式、そして春と秋にそれぞれ大茶盛式が行われます。

次は春の大茶盛式が最も近いですが、大茶盛式は毎年行われる日も決まっているのでぜひ覚えておきましょう!

新春初釜大茶盛式 1月15日

春の大茶盛式 4月の第2日曜日と前日の土曜日

秋の大茶盛式 10月第2日曜日

この日に大茶盛式に行く場合は予約不要、当日受け付けによって参加ができますし、一人でも参加することが可能です。

地元の方も愛し多く参加するこの季節の大茶盛式、ぜひ一度体験してみてはいかがでしょうか?

春・秋の大茶盛式

開催日:2023年4月8日(土)・4月9日(日)

開催日:2023年10月8日(日)

西大寺

公共交通機関:関西空港より約1時間20分。京都駅より急行で約40分。大阪より約50分。近鉄大和西大寺駅下車後、南出口から徒歩3分。

車:阪奈道路より約5分。西名阪自動車道・郡山ICより北に20分。京奈和自動車道・木津ICより南に15分。

駐車場:有料

西大寺 公式HP:

真言律宗総本山 西大寺

西大寺とはどんなお寺?ご利益は?

西大寺は歴史も長くかつては東大寺に匹敵する規模を持っていたお寺でもあり、はじまりは奈良時代の後期まで遡ります。

当時に起こった反乱「恵美押勝の乱」が発生し、これを収束させたいと考えた孝謙上皇が国家の守護神として「四天王像」を作ろうとした……これが西大寺が作られた由来なんですね。

現在西大寺にある四天王像は復元されたものですが、脇にある邪鬼像はこの時代に作られた姿のまま、今も西大寺の「四天堂」に置かれています。

この時代は奈良の各地にお寺が作られた時代でもあり、西大寺は東大寺に匹敵する大きなお寺でもありました。

しかし平安時代以降は手が回らなくなってきたこと、天災などの被害が相次ぎ、縮小していくことになったのです。

そして鎌倉時代に入ると「叡尊上人」……大茶盛式の元を作った人物でもある叡尊上人が復興事業を開始しました。

具体的には西大寺の仏教の戒律を立て直し、鎌倉仏教の文化を広げる場所として活気を取り戻すことができたんです。

今も残る釈迦如来立像などの多くの仏像を蓄えたのもこの叡尊上人が活躍した時代であり、このとき西大寺は蘇ったのです。

更に時代が進んで室町時代に再び火災によって多くのお堂が失われてしまい、現在にも続くお堂は全くなくなってしまいました。

この被害からの復興が行われ始めたのは江戸時代のことで、この頃に「四天堂」なども再建されたんですね。

明治時代は廃仏毀釈などお寺が危ぶまれる状況が続きましたが、西大寺はさほど大きな影響を受けることなく済みました。

江戸時代に作られたお堂を守り、現在にも続く真言律宗の総本山として、奈良周辺の多くのお寺を束ねる存在として、現在も続いています。

現在ある仏像は本尊である釈迦如来立像、秘仏愛染明王坐像、興正菩薩坐像、文殊菩薩棋獅像と四侍者像など、たくさんの仏像が祀られています。

西大寺はたくさんのご利益があるパワースポットとしても知られていますが、その中でも愛染明王は縁結びの神様として、全国的にも広く知られています!

タイトルとURLをコピーしました