血を見ることが苦手・・・ 血が苦手な人の理由は?
血液恐怖症の症状がある人の割合は、人口の5%程度と言われています。
20人に1人の割合と言われたら、結構多く感じませんか?
血液恐怖症の原因として、
・幼少期に大きなけがをして、多量の血を流した。
・事故や怪我をして出血している人を見た。
などのトラウマによるものの他に、何の原因かもわからずに突然気分が悪くなるということがあげられます。
そして意外にも血液恐怖症は、男性に多いのも特徴。
男性は、女性の生理のように定期的に血を見る機会がなく、「このくらいのことで気分が悪いと言えない…。」と、物事をギリギリまで我慢する傾向があるためです。
血液恐怖症と我慢することって関係ないじゃんって思いますよね?
それが、大いに関係あるんですよ。
「迷走神経反射」という言葉をご存じですか?
実は、何らかの恐怖症の人が訴える症状には「迷走神経反射」が影響しています。
迷走神経反射は副交感神経の中のひとつで、生命の維持に欠かせない活動の調整を担っているんですね。
それは、
・精神的ストレス
・過度な疼痛
・臓器内疾患
によって刺激されます。
簡単に説明すると、
血液を見て、ストレスを感じる⇒嫌な気分になり心拍数が上がる⇒迷走神経が過剰に反応して心拍を抑えようとする⇒急激な徐脈、血圧低下⇒全身に血液が回らなくなる⇒脳が虚血状態になる⇒ふらつきや失神を起こす
こんな感じです。
迷走神経反射は、誰が起こしてもおかしくない症状です。
だから自分だけがおかしいのかも…。と悩む必要はありませんよ。
看護師になりたいけど血を見るのが苦手・・・ そんな私でも看護師になれる?
私は手術室で働いていました。
時々看護学生が見学実習に来るのですが、やはり何人か「気分が悪い」と言って休憩室で横になる人や、ひどいときにはその場で倒れてしまう子もいました。
聞くと大抵、「なんともないと思っていたのに、急に気分が悪くなって…。」という返答が帰ってきました。
慣れない環境での実習というストレスに対して、過剰に迷走神経が反応した結果起こった症状です。
同じ看護師の仲間でも、「小さいころは血が苦手だった。」という人は結構います。しかしみんな、「いつの間にか慣れていた」と言っていました。
確かに、血が苦手なままで看護師の仕事を続けるのは困難ですからね。
常に血を見る状況に置かれると、慣れて平気になるものです。
でも、中にはどうしても慣れることが出来なかった友人もいて、今はリハビリ特化型のデイケアで働いています。
このように働く場所を選べば、看護師を続けていくことは出来ますよ!