新人看護師から目標設定の相談をされた!
新人看護師は、目標設定を立てる以前に自分に求められているものが何なのかを理解していません。
だからこそ目標自体を難しく考えてしまい、「看護の理念に基づいて立てるべきか」とか、「簡単すぎる目標だと、当たり前だと言われるのでは?」と、悩んでいます。
しかし実際はそうではありません。
看護の理念なんて奥が深すぎて、全く的を絞ることが出来ません。
だから、「当たり前と思われがちな簡単なことから目標に設定する」ということを教えてあげてほしいと思います。
そのために、簡単なことでいいので「出来るようになりたいのは何か」を書きださせてみましょう。
例えば、
・仕事を休まない
・1人の患者につき5分以内でバイタルサインをとる
と、いうような感じでOKです。
そこから短期に達成できそうな目標をピックアップさせると良いでしょう。
先輩の目から見た「いい目標設定」「ダメな目標設定」とは?
4月に新人が設定する目標として多いのが、
・安全安楽に看護ケアを行う
・スムーズに業務を行う
などです。
しかし、このような目標設定は評価がしにくく、私が働いていた職場では大抵ダメ出しされていました。
それは何故か。目標が『具体的』ではないからです。
患者さんとコミュニケーションが図れているかどうかは、客観的に評価するのは難しいもの。
第三者から見て、コミュニケーションが図れていると評価しても、患者さんからすると、自分の訴えを理解してくれていないと思っているかもしれません。
また、安全安楽についても、患者の苦痛を和らげる、転倒を予防する、患者の訴えを傾聴する、医療物品の管理を行うなど、幅が広すぎて評価が難しいですね。
スムーズな業務とは?
何を持って「スムーズである」と評価するのか?
たとえトラブルが発生したとしても、時間内に業務が終了することなのか?
難しいですね。
では、先ほどの目標設定を具体的に書き直してみます。
・患者の訴えを先輩看護師へ報告する。
・先輩看護師と共に、車いす移乗ができる。
・ベッド柵をあげる
・患者の検査やリハビリなどの時間を守る。
・廊下に電子カルテや医療物品を置きっぱなしにしない。
という感じになります。
このように、何をどのように行動したいのか?ということを具体的に目標設定すると、誰でも平等に評価ができるし達成することでモチベーションが上がり、新たな目標に向かってレベルアップすることができます。