知ってるようで知らない国際映画祭の仕組み
香港国際映画祭や東京国際映画祭などをはじめ、世界各地では様々な映画祭が開催されています。
しかし実際のところ、「国際映画祭とは何なのか」と聞かれると……よく分からない部分もありますよね。
国際映画祭は国際映画製作者連盟が認定した映画祭というしっかりした分類があり、多くの作品を一堂に集めて上映し、最終日に様々な賞を授与する仕組みとなっています。
国際映画祭に出品するということは世界に向けて宣伝することになるのでアピールの場として最適で、また映画を見るためにたくさんの方が訪れるというメリットもあります。
映画祭と言えば誰もが知っているレベルの大きな映画祭、カンヌやベネチア、ベルリンといったヨーロッパの国際映画祭では、過去の作品が特集という形で上映されることもあります。
映画祭の上映一覧などを見ていると「招待作品」などがありますが、映画祭に出品する映画というのは基本的に製作者がエントリーするものなんですね。
エントリーしコンペ部門の本選に残り、はじめて国際映画祭で上映出来るというのが一般的です。
しかし映画祭の上映にふさわしいと判断された作品、また映画祭を盛り上げるために大作を招待するなどの場合があり、これが「招待作品」となります。
このような大作はもちろん、知られていない作品もエントリーし世界へアピールする機会、そして鑑賞側も新たな映画や映画人を知ることが出来る機会、これが国際映画祭の魅力なんですね。
映画鑑賞は日頃映画を見に行く場合と同様に料金がかかることが一般的ですが(金額は作品・上映場所によっても違います)、無料で見られる映画が決まっている場合もあります。
いずれにしても事前に情報をチェックし、また映画を見に行く際の基本的なマナーはしっかり守りましょう。
香港国際映画祭で日本人俳優の参加や日本映画の上映は?
香港国際映画祭ではたくさんの映画が上映されますが、今までにも日本の作品がいくつか受賞しています。
第36回(2012年)
『恋に至る病』(木村承子監督) – ヤング・シネマ・コンペティション部門 審査員賞 受賞
『マイブリッジの糸』(山村浩二監督) – 短編部門 最優秀作品賞 受賞
『奇跡』(是枝裕和監督) – SIGNIS Award スペシャル・メンション 受賞
第37回(2013年)
『先祖になる』(池谷薫監督) – 記録映画部門 最優秀作品賞 受賞
第38回(2014年)
『祖谷物語 おくのひと』(蔦哲一朗監督) – ヤング・シネマ・コンペティション部門 審査員賞 受賞
第41回(2017年)
『Ten Mornings Ten Evenings and One Horizon』(西川智也監督) – 短編部門 審査員賞 受賞
『聖の青春』(森義隆監督) – SIGNIS Award
第42回(2018年)
『愛と法』(戸田光監督) – 記録映画部門 最優秀作品賞 受賞
まとめ
香港国際映画祭はアジアの映画規模が小さかった頃からはじまり、現在のアジア映画に大きく貢献している映画祭です。
自主制作映画などをチェックする機会でもあり、新しく好きな監督さんや映画などを探す場所としても絶好の機会なんですね。