愛知県の2月といえば!「国府宮はだかまつり」!
まず最初に知っておきたい2024年の国府宮はだかまつりの開催日程ですが、はだかまつりは毎年旧暦のお正月13日に開催されることになっています。
開催日時:2024年2月22日(金)15:00 儺追(なおい)神事(はだか祭)
また国府宮はだかまつりは当日だけではなく、その前後11日を使う大きな行事なんです。
簡単に説明していきますので、国府宮はだかまつりの大掛かりなスケジュールを軽く把握していきましょう!
令和6年(2024年) 儺追神事関連行事日程表
月 | 日 | 時間 | 旧暦 | 内容 |
---|---|---|---|---|
2月 | 11日(日) | 9:00 | 旧正月2日 | 儺追神事(はだか祭)標柱建式 |
2月 | 11日(日) | 10:00 | 旧正月2日 | 儺負人(神男)選定式 |
2月 | 15日(木) | 9:00 | 旧正月6日 | 大鏡餅餅米洗 |
2月 | 16日(金) | 5:00 | 旧正月7日 | 大鏡餅餅搗(おおかがみもちもちつき) |
2月 | 19日(月) | 17:00 | 旧正月10日 | 儺負人(神男)参籠(なおいにん(しんおとこ)さんろう) |
2月 | 20日(火) | 9:00 | 旧正月11日 | 土餅搗神事並秘符認(つちもちつきしんじならびにひふしたため) |
2月 | 20日(火) | 9:00 | 旧正月11日 | 大鏡餅飾付 |
2月 | 21日(水) | 13:00 | 旧正月12日 | 大鏡餅奉納(おおかがみもちほうのう) |
2月 | 21日(水) | 19:00 | 旧正月12日 | 庁舎神事(ちょうやしんじ) |
2月 | 22日(木) | 15:00 | 旧正月13日 | 儺追神事(はだか祭) |
2月 | 23日(金) | 3:00 | 旧正月14日 | 夜儺追神事(よなおいしんじ) |
2月 | 23日(金) | 8:00 | 旧正月14日 | 大鏡餅餅切始(おおかがみもちもちきりはじめ) |
2月 | 26日(月) | 19:00 | 旧正月17日 | 的射神事(まといしんじ) |
3月 | 3日(日) | 9:30 | 旧正月20日 | なおい茶会 |
2月22日に儺追神事が行われますが、それに先立ち2月11日「儺追神事(はだか祭)標柱建式」が行われ、「儺追神事」そして「年月日」を書いた2本の柱(標柱)を建てる日なんですね。。
「この場所・この日時で国府宮はだかまつりを開催する」というお知らせでもあり、これがはだかまつりの始まりになります。
またこの日2月11日10:00に神男(儺負人)を決める「儺負人(神男)選定式」が行われ、志願する男性の中からおみくじで神男が決定されます。
おみくじとは言いますが神聖な儀式であり、後ほどお話しますが神男に選ばれるためには様々な条件をクリアする必要があります。
そして2月15日9:00に「大鏡餅餅米洗」、翌日2月16日5:00に「大鏡餅餅搗(おおかがみもちもちつき)」があり、2月19日17:00には神男が親族に見送られながら儺追殿に入って三日三晩身体を清める「儺負人(神男)参籠(なおいにん(しんおとこ)さんろう)」が行われます。
2月20日9:00には宮司が「土餅搗神事並秘符認(つちもちつきしんじならびにひふしたため)」、そして「大鏡餅飾付」を行い、2月21日13:00に「大鏡餅奉納(おおかがみもちほうのう)」として奉納のパレードを行います。
その後、2月21日19:00に庁舍神事(ちょうやしんじ)と呼ばれる「一宮真清田神社」「二宮大懸神社」「三宮熱田神宮」「総社尾張大國霊神社」の神様を招いて天下泰平、悪霊退散、五穀豊穣を祈る前夜祭が行われます。
はだかまつりが終わったあとも2月23日3:00に「夜儺追神事(よなおいしんじ)」が行われ、2月23日8:00にお祓いを終えた後大鏡餅を切り分けて一般の人に配る「大鏡餅餅切始(おおかがみもちもちきりはじめ)」がはじまります。
2月26日19:00には儺追神事の終幕である「的射神事(まといしんじ)」、3月3日9:30に「なおい茶会」というお茶会が開催されてはだかまつりが終わりとなります。
こうしてみると国府宮はだかまつりは日程も長く、大掛かりで大切な神事であることもよくわかりますね!
はだかまつりの歴史はなんと1,200年以上まで遡り、称徳天皇の命令により厄払いが行われたことがきっかけとされています。
今のはだかまつりの形になったのは江戸時代のことで、はだかまつりの特徴である「裸の男性がもみ合う」という形式はここから始まりました。
国府宮の御祭神は「尾張大國霊神」という尾張地方の國霊神であり、1,200年以上の長い歴史も合わさって地元の方にとっても大切な総鎮守神、そして農商業や厄除けの神様として
信仰されています。
はだかまつりにも毎年参加している方が多く、国府宮、そしてはだかまつりがどれだけ愛されているかがわかりますね。
そんな国府宮はだかまつりですが、来場者はなんと20万人とも言われるほど多く、見に行く場合はできるだけ余裕を持ったスケジュールを考えておきましょう!
国府宮公式サイト:
国府宮はだかまつりといえば「神男」!
先程から何度かお話している厄を引き受ける「神男」、一体どういったものなのか気になりますよね。
神男は毎年4人の志願者からくじ引きで決める方式で決定されますが、厄を一身に背負うため、「神男に触れると厄落としができる」と言われています。
はだかまつりの激しいもみ合いはこのために発生し、神男はかつて神男を務めた人で構成される「鉄鉾会」に守られ、ゴール地点「本殿」まで向かうんですね。
鉄鉾会はちょっとでも神男に触れようとする裸男たちに冷水を浴びせて追い払い、神男を本殿まで誘導するのが仕事になります。
スケジュールを再確認すると分かりますが、神男となった場合は三日三晩身を清める必要があるなど、一週間ほど完全に身動きが取れなくなります。
ですから「社会人はなかなかなれない」という風潮もありますが、社会人が選ばれたこともあるので周囲や会社の理解次第でもあるんですね。
神男は身を清めて厄を一身に受け、厄災を搗きこんだ土餅を背負って境外に追い出され、家路に着く途中で土餅を捨てることになります。
この捨てた土餅が神職の手によって埋められることで、「土の中に罪穢悪鬼を還す」んですね。
選ばれ方は憶測もあるもののまず最初に「一週間ほど会社を休むことになる」ので実は事前にほとんど決まっている、推薦がないと神男になれないなどとも言われています。
これだけ大掛かりでありながら神事ですので謝礼なども聞いたことはなく、よほどやる気のある地元の方でないと厳しいのかもしれませんね。