浄土真宗や浄土宗を信仰している場合、喪中におせちは食べても大丈夫?
浄土宗は、「あの世に行ってからのことを願う」宗教で、浄土真宗は、「生きている今現在の救いを得る」という考え方の宗教です。
この二つに宗教の「喪中」についての考え方をご紹介します。
浄土真宗の喪中の考え方
浄土真宗には、「忌中」や「喪中」はありません。
「亡くなった人は、忌中(四十九日)を待たずに極楽浄土へ行かれ、阿弥陀如来様の元で仏様になる」という考えがあるため、 死も悪いこととはとらえていません。
浄土真宗では、特に喪中ハガキも出しません。
お正月も普通に過ごしてかまわないという認識です。
基本的に、お正月も人それぞれ自己判断で好きなように過ごしてOKのようです。おせちやお雑煮も自由です。
ただ、他人からは非常識と思われる可能性もあるため、派手なお正月の過ごし方は避けた方が無難です。
浄土宗の喪中の考え方
浄土宗では、仏教の教えを守り一周忌が明けるまで、結婚式などの慶事は避けるのが基本です。
また、神社への参拝もNGです。
また、 喪中に新年を迎えた場合、祝いごとを避けるため、年賀状は出しません。
そのため、年賀状の送り先に、年賀欠礼のはがきを、12月初旬くらいに到着するように送ります。
喪中に年賀状を受け取った場合は、松の内(1/1~1/7)を過ぎてから、寒中見舞いで返事を出します。
喪中の人は、新年の挨拶も控えます。
おせちやお雑煮は普通の食事としてならOKです。
ただし、重箱や祝箸を使うのは避けた方が良いでしょう。
おとそは避けた方が良いでしょう。
真言宗を信仰している場合、喪中におせちは食べても大丈夫?
真言宗では、一周忌までが「喪中」で、この日で喪が明けることになります。
喪中に迎えたお正月は、年賀状や年始挨拶、正月飾り、初詣などの正月行事は控えます。
おせちやお雑煮は普通に食事としてならOKですが、重箱や祝箸を使うのは避けた方が良いでしょう。
また「寿」などの正月飾りもNGです。
おとそは避けた方が良いでしょう。
「喪中」の喪に服すということは、身内に不幸ののち、一定期間亡くなった人の死をいたみ、つつましく暮らしていくことを意味します。
派手な行動は避けましょうという意味を忘れないことが大切です。
まとめ
「おせちの作法について」ご紹介しました。
現在は従来の喪中期間を過ごしている人はほとんどいないと言われていますが、ご近所の目などもありますし、気を使いますよね?
今回ご紹介したのは、
1.おせちやお雑煮、おとそ(お酒)は新年のお祝いとみなされるため、駄目だという意見と、忌明け(四十九日)後なら大丈夫という意見があります。普通の食事として食べるのは問題ない。
2.初詣は、お寺へのお参りは忌中でも喪中でもOK。神社は忌明けであればOKという神社と喪中はNGという神社があり、神社によって違う
3.浄土真宗は、「忌中」や「喪中」はなく、おせちなどに正月行事はOK。浄土宗と真言宗は、一周忌が明けるまで、神社への参拝はNG。
4.現在は、従来の喪中期間を過ごしている人は少ない。初七日や四十九日が明けると、喪中を解くのが一般的になっている。
などをご紹介しました。
是非、参考にして今一度「おせちの作法」を確認してみて下さい。