11月の風物詩「酉の市」ってどんなイベント?熊手の買い方は?
酉の市とは「大酉祭」と呼ぶこともある、毎年11月の「酉の日」に行われるお祭りのことです。
なぜ11月に開催されるのかという部分については諸説ありますが、鷲神社の祭神「ヤマトタケルノミコト(日本武尊)」の命日が11月の酉の日だという説、日本武尊が鷲神社で戦勝のお礼参りをしたのが11月だから、などの説があります。
酉の市はこういった発祥ですので鷲神社など鷲や鳥にちなんだ寺社から発祥した、関東が中心の行事です。
元々は農民が行っていた収穫祭ですので、酉の市では農作物、そして農具を売っていました。
その農具のおまけとしてつけるようになった熊手が発展し、現在は「様々な装飾を施した熊手を販売するお祭り」となっています。
熊手は様々なサイズがありますが、基本的なものとして「将来事業が大きくなる・出生できる」ことを祈って年々大きな、値段も高いものに買い換えるのが良いと言われています(同じ大きさならありです)。
ですから初心者のうちに大きな熊手に惹かれて買ってしまうと、後々それよりさらに大きく高いものを購入……と大変になってしまいます。
最初は個人の場合は1,000円程度の小さいもの、会社の方や経営者の方も5,000~10,000円程度にしておくと安心ですね!
気に入った熊手を見つけたら熊手屋さんとの駆け引きがはじまりますが、ここからが酉の市ならではの楽しみ方なのです。
お店の方に値段を聞いたらすぐに支払うのではなく、どんどん値切っていきましょう。
お店の方ももちろん負けずに掛け合いがはじまりますが、酉の市ならではの楽しみ場所がここなんです。
いい感じに値切れたら値切り交渉を終わらせて支払いますが、ここで支払うのは値切った金額ではなく「最初に聞いた金額」にします。
こうすることによって商談を楽しみ、客側はご祝儀を出してお大尽気分、熊手屋さんはご祝儀を頂いてもうかった気分、と、誰もが幸せに楽しい時間を過ごすことが出来るんですね!
吉田篤史酉の市で熊手を購入
熊手の飾り方は?熊手はいつまで飾るの?
ちなみに買った熊手は正面を向け、高く掲げて持ち帰るのが良いとされています。
これは「来年の酉の市までの1年間大きな福をかき込んでくれるように」という願いを込めた歩き方ですので、ぜひやってみてくださいね!
酉の市で購入して持ち帰った熊手ですが、家もしくは会社に飾ることになります。
より多くの福を呼び込むため、玄関の入口に向かって飾るのが良いとされています。
例外は北向きに玄関がある場合で、北向きに飾ることはやめておきましょう。
飾る場所としては神棚や仏壇もしくはリビングなどの高いところ、会社の場合は従業員が多くいる場所(事務所など)が良いですね!
ちなみに関西では酉の市はあまり広まっておらず、商売繁盛のご利益があるお祭りとしては1月に行われる「十日戎(とおかえびす)」が有名です。
こちらも熊手や笹に縁起物をつるしたものなどを販売する賑やかなお祭りで、「東の酉の市、西のえべっさん」などと合わせて言われることもありますので、チェックしてみませんか?