そもそもお盆とはどんな日?
お盆とは正式には「盂蘭盆会」と言い、現在は8月の13~16日としていることが一般的です。
元々旧暦の頃は7月の13日からがお盆だったのですが、新暦になった際に「月遅れの盆」になったそうで、この理由としては「農繁期だから」などがあったようです。
日本での歴史も長く、8世紀頃にはすでに「夏に先祖供養を行う」という風習は確立していたと言われています。
お盆と言えばご先祖様が帰って来るのをお迎えし、そしてまたお盆の終わりに送り出すという風習が一般的です。
地域によって様々な違いはあるものの基本的にはこのような形であり、京都で16日に行われる大文字の送り火などは全国的にも有名ですね。
「ご先祖様が帰ってきて家族と共に過ごし、あの世に帰っていくまでの期間」がお盆であり、この時期にある盆踊り、ナスやきゅうりで作る精霊馬などにもこの期間ならではの理由があって伝わってきているのです。
盆踊りはお盆の供養で成仏できた魂たちの喜んで踊る姿を表現したもの、もしくはご先祖様を供養すると共に一緒に現世にやってきた鬼や無縁仏を追い払う舞であるものなどと言われています。
精霊馬も「あの世から早く向かってこれるように」、そして「あの世に帰るのが少しでも遅くなるように」という願いが込められています。
盆棚・精霊棚の飾り方とお盆飾りのご紹介
その他お盆にまつわる噂いろいろ
他にもお盆に関する噂はいくつかあり、それらをご紹介していきます。
せっかくご先祖様が帰って来る季節、「風習なんて気にしない」と言わず守っていきたいものですね!
心霊スポットにいかない
「お盆の季節に心霊スポットなどで肝試し」というとメジャーな遊びでもありますが、やはり霊が帰って来る季節に不用意な場所へ行くのは良くないこととされています。
怪談話をしない
これも同じくメジャーな遊びですが、やはり霊が増えている季節に霊をネタにして遊ぶ行為は危険だとされています。
針仕事をしない
そもそも最近は針仕事をする機会も減りましたが、「うっかり血が出る危険のある針仕事をしないほうが良い」という噂もあります。
血は「汚れたもの」とされていたので、針だけではなく棘のある花がふさわしくない、真っ赤な花はふさわしくないなど似たようなものがたくさんあります。
海や川に近寄っては行けない、遊んではいけないというだけではなく、お盆にはこういったたくさんの噂があり、どれもご先祖様と楽しく過ごすためのものなんですね。
まとめ
今回お話したことはほとんどが風習であり、実際にやったから必ず悪いことが起きるというものではありません。
しかしお盆時期のクラゲや高波など、現実の危険と合わせて考えられたものと思われる風習もあります。
釣りや殺生に関しては「個人の趣味よりご先祖様が帰ってきたのだから家族でゆっくりするべき」みたいな理由も言われているそうで(笑)、それも納得もできますね!
せっかくご先祖様が帰って来る時期なのですから「それに合わせてゆっくり過ごそう」と言われれば、納得もしますし気持ちよくお迎えできるのではないかと思います!